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都心をはじめ全国で増えているコインランドリー。店舗数はこの20年で2倍になりました。増加の背景には何があるのか。都内の24時間営業のコインランドリーに密着しました。 東京・墨田区にある24時間営業のコインランドリー「EARTH LAUNDRY」。店内にはカウンター席もあり、お洒落な作りです。今、コインランドリーは洗濯と乾燥までこなす「一体型」が主流で、洗濯と乾燥にかかる時間は60分、料金は1200円(容量15kg)です。 週末、このコインランドリーを訪れた人に、なぜコインランドリーを使うのか質問すると「部屋の前が日陰なので、あまり乾かない」「引っ越してきたばかりで洗濯機を購入していない」と返ってきます。また靴専用の洗濯機でスニーカーを洗いに来た人や、家ではできない布団や毛布などの洗濯にコインランドリーを利用している人が多いようです。 取材中、多く出会ったのが共働きの客でした。 「平日帰ってきて洗濯機を回すのは、音が気になるし、朝はバタバタしていてなかなか時間が取れない」(共働きの客) 夜11時半、洗濯に来た男性も「共働きなので、妻も帰りが遅いので使っている」と話すなど利用者の多くが共働きです。なぜ共働き世帯の利用が多いのでしょうか? 共働き世帯とコインランドリー店舗数の推移を並べたグラフ。 コインランドリーの運営会社である「アースウィンド」戦略営業部の小出大介さんは「共働きの”パワーカップル”と言われる世帯収入1400万円以上の人が、時間がないのでコインラインドリーを利用する」と話します。 共働き世帯の数は、1992年に初めて専業主婦の世帯数を逆転して以降、右肩上がり。ここ数年伸び率が大きくなっています。コインランドリーの店舗数と並べてみると、共働き世帯の増加に伴うように増えているのが見て取れます。 しかし、コインランドリーの利用料金は決して安くはありません。2人世帯で週3回洗濯機を使うと、年間の電気代と水道代は3000円程度です。コインランドリーは週に1回の使用で年間約5万8000円になり、家庭での洗濯に比べると20倍近いコストがかかる計算です。 それでもなぜコインランドリーを使うのでしょうか? 客の一人は「料金は決して安くはないが、ただ時間には変えられない」と答えるなど、パワーカップルや比較的収入の多い共働き世帯にとって優先するのはコストより時間のようです。 忙しい共働き世帯のニーズに応えるべく、コインランドリーも進化しています。こちらのコインランドリーでは洗濯機の空き状況がスマホで確認できるので、店に来て順番を待つ必要がありません。さらに、電話番号を登録しておくと、洗濯の終わる時間を電話で知らせてくれます。ITとの融合でコインランドリーはより便利で使いやすくなっているのです。 また業務用洗濯機の大手メーカー「TOSEI」ではコロナ禍で、非接触パネルを採用しています。 コインランドリーはコロナ禍でも増え続けています。タワーマンションが立ち並ぶ東京・中央区。この日、コインランドリー運営会社「アースウィンド」の小出大介さんは新たな出店候補地を探していました。 緊急事態宣言などの影響で多くの飲食店が閉店に追い込まれ、その結果、通常なら空きが出にくい立地の良い1階の物件が増えているのです。 「こういう飲食店を開いた物件をどんどん狙って探していきたい」(小出さん) 今後もコインランドリーは増えていきそうです。 ※ワールドビジネスサテライト
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更新:20220115 09:01:08
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