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ついに「勝ち組」と言われた焼き肉店の倒産ラッシュが始まった。 ■過去最少から一転増加 田中みな実"チェーン店NG"に大倉忠義が放った父想いの一言 東京商工リサーチが12日公表した2021年度「焼き肉店」倒産状況によると、焼き肉店の倒産は18件。過去最少だった20年度の12件から、一転して1.5倍に増えた。 店内の換気の良さや家族需要、おうちご飯では得られない「特別感」などを追い風に、コロナ禍でも人気だった焼き肉店。外出自粛や時短営業の影響で飲食店がバタバタ潰れる中、焼き肉店の昨年度の倒産件数はここ10年間で過去最少だった。居酒屋大手の「ワタミ」も26店舗を焼き肉店に転換し、ラーメンチェーンの「幸楽苑HD」も「焼肉ライク」を出店するなど、新規参入も相次いだ。コロナ禍でも絶好調だった焼き肉店がここにきて倒産に追い込まれた理由は何か。 ■次々参入した大手チェーンとの競争が激化 東京商工リサーチ情報本部の後藤賢治氏はこう分析する。 「18件のうち14件がコロナ関連倒産で、原因は販売不振や過当競争です。小規模店は価格やサービス面で大手に太刀打ちできず、他業態との競争も激化しました。人手不足だったり、売り上げが減って人件費が払えずに、閉店時間を早め、ますます客足が遠のいた店もあります。大手は人手をやりくりできても、小規模の店舗はなかなかそうもいきません。資金力がないところは仕入れもままならず、さらに資金繰りが悪化。持ちこたえられず、息切れ倒産となった。焼き肉店はラーメンやファストフードと違って、夜間、酒を飲みながら利用するケースが多く、そこで売り上げを確保するため時短営業もかなりの痛手だったと思います」 生き残りのために焼き肉店は、格安で商品を提供している。ワタミは全品390円以下にするメニュー改定を順次実施中。また18年に第1号店をオープンさせ、参入5年目ながら全国トップレベルの売り上げを誇る「プレミアムカルビ」は、全品食べ放題(100分)のコースを3580円で提供している。 外食ジャーナリストの中村芳平氏がこう言う。 「プレミアムカルビを展開する神戸物産は、業務スーパーを経営するなど会社の規模も大きく、本気で勝負を挑んできています。今後、小規模店が生き残るためには、独自路線を貫くしかありません。大手と違って大勢の客を入れる必要がないのだから、割り切って大手のマネは一切しないことです。カルビとロースの味を守り、キムチ、ナムルがおいしければ客は離れません。簡単そうにみえるけど、焼き肉は、ただ生肉に味をつければいいというものではない。原点に立ち返って、よそ見をせず、その店ならではの味を客に伝え続けるしかありません」 コロナをきっかけに焼き肉店にとって受難の時代がやってきた。
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更新:20220414 09:57:10
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