2020年10月21日
「脚は食べられちゃったの?」と子供が店長に
名物『かに看板』勤続24年で脚が折れた?!この姿は4日間限定
10/20(火) 19:21配信
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MBSニュース
脚が2本無くなった「かに道楽」の名物看板
大阪・道頓堀のシンボルである「かに道楽」の動く看板の脚が故障したため、取り外し作業が行われました。看板の故障で店側はピンチかと思いきや、そうでもないようです。
大阪・ミナミの道頓堀。10月20日に取材してみると、以前ほどの賑わいはありませんが、観光客の姿も戻りつつあります。そんな中、「かに道楽」のお馴染みの“動くカニの看板”ですが、10本あるはずの脚が…2本無くなり8本になっています。
かにの看板を見る人たち
「修理のため」ということですが、これには見に来た人も…
(神奈川から来た人)
「2本ないなぁって。」
(神奈川から来た人)
「ずっと飾ってあるから疲れちゃったんだよ。」
(看板を見ていた人)
「どこも元気ないけど、このカニも元気ないねえ。やっぱりカニは動いていたほうがいいね。」
かに道楽道頓堀本店 小林泰三店長
通常、修理中は看板にカバーをするなどして隠すことも多いのですが、隠さないのが大阪の商売人です。
(かに道楽道頓堀本店 小林泰三店長)
「4日間は限定で脚が無いカニを見られるので、たくさんの方にお見舞いに来てもらって、早く治したいなと思っております。」
創業当時の「かに道楽」
1962年開業の『かに道楽』。前身となる店で「かにすき」が評判になったのをきっかけにオープンし、その時からカニの看板を掲げてきました。
1984年には右脚が落下
ユニークで目をひく「動く看板」ですが負荷も大きく、1984年には“右側の脚”が突然落下し、客にあたる事故も。
2003年の阪神タイガース優勝の際によじ登られた看板
2003年の阪神タイガース優勝の際には、羽目を外したファンが看板によじ登って目玉を引っこ抜き…挙句の果てにカニの目玉でバレーボールのように遊ぶなど、営業60年の歴史は看板と歩んだ歴史ともいえます。
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これまでこまめに油をさすなどメンテナンスには力を入れてきたといいますが、2か月ほど前に接触不良が原因とみられる音の異常をキャッチ。その直後から動きを止めて対応を協議してきたということです。
(かに道楽道頓堀本店 小林泰三店長)
「ずっと頑張って動き続けていたので、やっぱり勤続24年となると、人間でもそうなのですが、体にガタがくる。異音が聞こえてきたので調べてもらいました。」
そして10月20日午前1時、静まり返った店の前に1台の作業車が。脚を緊急修理するため、取り外す作業が始まりました。
取り外されトラックに積み込まれた“カニの脚”
脚は長さ2m以上もあるため、慎重に取り外されていきます。1本、そしてまた1本と脚が取れ、トラックに積み込まれます。3代目となるこの看板。設置されて24年、初めて脚がそろった状態ではなくなりました。
脚がないまま客を出迎える「かに道楽」
少し痛々しい姿ですが、10月20日も客を出迎えます。緊急事態宣言などで一時は休業を余儀なくされましたが、今では約半分まで客数は回復しました。
かに道楽の店内の様子
(神奈川から来た人)
「やっぱりここがあれかなと、王道の王道。(GoToトラベルで)すごく安く来られたから、いっぱいカニを食べようかなと。」
(大阪市内から来た人)
「結婚記念日でおいしいランチをと思って。」
インバウンドの外国人旅行者は当面期待できませんが、コロナ禍でも来てくれる日本人のお客に、よりカニの良さ届けようといま力を入れているのが…。
山形産のズワイガニ
(かに道楽道頓堀本店 小林泰三店長)
「山形産のズワイガニです。GoToイートとか、キャンペーンもあるので、いけすをしっかり賑わしたいなと。こういう黒いブツブツ(カニビル)がついているほど、実入りが良くておいしいとされています。」
通常、今の時期は味が落ちないように特殊な技術で冷凍したカニを提供することが多いのですが、仕入れ先を探し、遠路・山形県からカニを運んで提供しています。本格的なシーズンを前にまた来たいと思わせるのが狙いです。故障した脚の修理は4日間(10月23日(金)まで)で済むということで、週末にはお馴染みの姿で客を出迎えることになりそうです。
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