2021年07月29日
伴侶動物と霊芝（中国の生薬名、近年がん予防＆抑制効果に注目）
伴侶動物と霊芝 霊芝新聞より 文／許嘉玲
ペットフード協会は2015年の犬と猫の飼育実態調査の結果を公表し、推計で犬が約991万７000匹、猫が約987万４000匹になったと明らかにしました。市場規模が1兆4000億円といわれる現在は、空前の“ペットブーム”です。犬や猫などのペットは現在の飼い主にとって「愛玩動物」ではなく、生活上大事な「伴侶」になっています。
この需要に応じて、様々なペット用健康食品が開発されていますが、どんな物がペットたちの疾病予防や健康維持に役に立つのでしょうか？
専門家による科学研究では、霊芝は人の健康の維持に効果があることが証明されていると同時に、動物たちにも同じ効果があるということも注目され始めています。霊芝の効果は先人の経験から受け継がれてきた知恵であるが、科学的なデータは大量な動物実験によって、積み重ねられて来ました。そして今回は、いくつかの研究結果を紹介しながら、霊芝は動物にも同じ効果が期待出来ることをお話していきます。
中国の復旦大学上海医学院顧問教授、森昌夫先生は以前、『生薬学による天然霊芝の同定と安定性と安全性』と言うタイトルの文章の中に、自身の動物を使った霊芝の臨床試験の結果について発表しました。結論から説明すると、霊芝の臨床的な安全性は非常に高いと考えられ、安全性の試験の結果として血液の流動性もよく、GOTとGPT（肝機能障害があるかどうかの検査）が低下するものもあり、コレステロール値においても低下が見出されました。そして、心臓、肝臓、腎臓、脾臓、中枢神経等の組織学検査も異常が見られなかったという報告もありました。
中国の中南大学では、霊芝は中毒への治療作用があることを証明するため、ある実験を行いました。中毒の患者を二組に分け、一組は従来の治療を行い、もう一組は従来の治療に加えて霊芝を与えました。その結果、霊芝を与えられた組の方が治癒力が遥かに優れていることが分かりました。
毒素は動物の肝臓や腎臓、心臓など重要な器官を破壊しますが、霊芝は肝臓や腎臓と心臓を護る強い作用があり、毒素から受けたダメージを軽減し、炎症を緩和することで臓器の機能を一定に保つことが出来ます。そのほか、霊芝は胃腸の中に入り込むと、胃腸の中の毒素を吸い取って、毒素が体内に入ることを抑え、毒素の排除もより効率よくなります。
アメリカのサプリメント会社Aloha Medicinalsでは、霊芝の多糖体が犬のがん治療にも応用出来るかどうかについて研究を行いました。研究対象となる64匹の犬は、21匹は悪性リンパ腫、20匹は骨肉腫、19匹は肥満細胞腫、4匹は血管肉腫でした。この64匹の犬に、化学治療を行ったと同時に霊芝の多糖体も与えました。そして、化学治療と共に霊芝の多糖体を与えると好中球（白血球の一種）の低下を抑え、更に化学治療による副作用も軽減することが証明されました。
大切な伴侶と一日でも長く元気で一緒に暮らしたい飼い主にとって最も重要視するのは、どうやって体の機能の衰えを遅くさせるかということでしょう。免疫システムは体の老化と共に弱くなります。
霊芝に免疫システムを改善する効果があることは1989年に北京大学の林志彬教授の研究によって判明されました。そして、2003年から他の研究者たちは更に霊芝が老化を遅延させる効果があるのを証明する為に、以下の実験を行いました。まずシニア期のマウスたちに霊芝茶を8週間与えました。その後に重量負荷の水泳試験を行いました。すると、霊芝茶を飲んだマウスたちは、重量負荷の水泳時間や酸素消費速度などは霊芝茶を飲んでないマウスに比べると遥かに高いという結果になりました。この結果から考えると、霊芝は疲労を緩和し、低酸素症を防ぐなどの作用があり、マウスを若返らせることが考えられます。
私は、この世でかけがえのない大切な家族が健康で元気に暮らせる為に、何をしてあげられるだろうと、常に考えています。「私が霊芝を飲んでいるから、飼っているペットにも飲ませる」これは、「家族にも霊芝を飲ませる」と同じ考えでしょう。自分と大切な家族の健康維持や病気予防の為に、霊芝を試してはいかがでしょうか？
図の左／筆者が現在飼っている5歳のボーダーコリー。小さい頃から体調悪い時に常に霊芝を飲ませている。（提供／許嘉玲）
図の右／筆者の実家で飼っている14歳の柴犬。健康維持のため、毎日霊芝を飲んでいる。14歳でも、自立で階段が上がれる。元気も食欲もばっちりの子です。（提供／許嘉玲）
（参考）
===========================霊芝とは=========================
出典 https://www.kinkaikinoko.co.jp/reisi/
そもそも霊芝という言葉は、中国の生薬名です。日本では、サルノコシカケと呼ばれるキノコの仲間で、「マンネンタケ」と呼ばれています。サルノコシカケを漢字で書くと「猿の腰掛」字のごとく猿が椅子代わりにしたことからそう呼ばれるようになったのでしょう。固いキノコなので子ザルくらいなら十分座れます。
古くから、アジアの各地で親しまれ縁起の良いキノコとして玄関先に吊るしたり神棚に飾られたりしたそうです。自然界では６月～８月頃に裁断された木の切り株などに生息するのですが、害虫の被害などから、枯れてしまうことが多く、採取するのが大変困難でした。近年では人工栽培が確立し安定的に生産ができるようになったのです。
霊芝の主成分は炭水化物で、その主体となるのが「βーグルカン」と呼ばれる免疫力増強物質です。ビタミンがAとかBとかCなどと分かれているようにβーグルカンも数種類にわけられます。その中の「βー１，３」これこそが、癌に有効とされるそうです。霊芝はこの「βー１，３」の結合割合が高いのです。 他にも「前立腺肥大」や女性の「骨ソショウ症」などの予防効果など研究が次々と進められています。欧米では「予防医学」という分野があり、「未病」のうちに健康を気遣い体を守るという先進的な考え方は、成人病発症率の高い今の日本人は直ぐにでも見習うべき、あり方なのかもしれません。
ガンを予防および抑制する効果に注目
ガンには様々な要因があるといわれていますが、血液の汚れもその一因であるといわれています。ガン患者は血液の粘度が高く、採血した血液が凝固しやすい傾向があります。状態が改善すると血液の粘度は低下し、サラサラになります。霊芝を摂取することで血液の粘度が低下するため、脾臓の働きを改善する効果もあると期待されています。脾臓の機能が維持されることによって免疫力も維持でき、さらにβ-D-グルカンによるマクロファージへの直接の作用の組み合わせは、ガンを予防するために力を発揮すると考えられています。
【 霊芝（れいし）の効果 】
●免疫力を高める効果
●ガンを予防および抑制する効果
●生活習慣病の予防・改善効果
●高血圧・低血圧を改善する効果
●神経機能を正常に保つ効果
●アレルギー症状を緩和する効果
●便秘を解消する効果
|
|
前日
（2021年07月29日）
翌日
（2021年07月31日）
