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新幹線もホテルも平日から予約でいっぱい…

2023年04月06日

新幹線もホテルも平日から予約でいっぱい…

新幹線もホテルも平日から予約でいっぱい…暇を持て余すのは「年収の高い人」ではない“意外な背景”

4/4(火) 6:12配信
文春オンライン

新幹線もホテルも平日から予約でいっぱい…暇を持て余すのは「年収の高い人」ではない“意外な背景”

 国内のあちらこちらを歩き回っていると気がつくのが「世の中暇な人が多いな」と思わされる光景にでくわすことだ。

 先日、平日の夕方に岡山で仕事を終えて、夜の会合に出るため新大阪まで新幹線で移動した。時間が定かでなかったので予約はせずに駅の券売機でチケットを買おうとしたところ、指定席は、3人掛け席の真ん中の席の一部を除いてすべてが完売している。岡山と新大阪間はたまに使っているのだが、常日頃はそんなに混んでいない。仕方なくグリーン車を覗いてみたが、7割くらいが埋まっている。


新幹線もホテルも平日から…

 乗車したのぞみ号は、まるでゴールデンウィークやお盆、年末年始の車中を思わせる光景だった。

 新幹線車内のみならず降車した新大阪駅もそこから向かった大阪駅も観光客でいっぱいである。ちなみにその晩に泊まる予定の大阪市内のホテルも予約でかなり埋まっていて、宿泊費もコロナ前に比べても3割くらい高い水準だ。こんなに観光客が増えたのは復活したインバウンド客のせいかと思いきや、国内客もたくさんいる。高齢者や春休みの学生さんばかりではなく、現役世代と思しき夫婦、大人の友人グループも目立つ。

 観光ばかりではない。東京都心にある丸の内仲通りを歩いてみるとよい。平日の昼、2時でも3時でも通り沿いのカフェは超満員だ。渋谷や新宿ならまだしも、大丸有(大手町・丸の内・有楽町)といわれる日本を代表するオフィス街が、あまりオフィスでは働いていなさそうな客でごったがえしている。仲通りの入り口にあるペニンシュラホテルのアフタヌーンティーは、平日昼でもおしゃべりを楽しみたい客で大行列を作っている。

 平日の通勤時間帯に新橋駅や神田駅で降りると駅周辺はパチンコ屋の開店を待つ人の列が街区周辺を、とぐろを巻いて取り囲む。決して年金暮らしの高齢者ばかりということはなく、まだ十分現役と思われる人たちが大半だ。昼間になると、駅構内や百貨店にある有名なお菓子店の前には、地域限定品やら数量わずかの希少品を手に入れようとする買い物客で大行列が形成される。

 みんな、何しているんだろう? 仕事はどうしているのだろう?


ストックで生きる富裕層

 もちろん暇な(と思われる)高齢者が増えたというのは事実だ。2005年に2576万人だった高齢者人口(65歳以上人口)は2021年の推計値によれば3621万人と40%も増えている。だが高齢者は時間に余裕があったとしても、新幹線に乗って自由に全国を旅行したり、1個600円も800円もするようなスイーツなどを求めて行列を作る高齢者ばかりとは思えない。パチンコだってたくさんやれば支出も増える。

 こうした現象の背景にあるのは、実は戦後3代を経て、日本人の資産格差が明らかに広がっていることにある。非正規雇用で毎日生活するのに必死な人たちがいる一方で、なにもしなくても親の残した不動産や財産で苦労なく、平日真っ昼間でもカフェでまったりできる人たちがいるのだ。そしてその数は年々急増しているのが今の日本社会の姿なのだ。

 野村総合研究所が発表した2021年における全国5413万世帯の純金融資産保有額の分布をみると、保有額が5億円以上の超富裕層は約9万世帯で保有額合計は105兆円。保有額1億円から5億円の富裕層は約139.5万世帯、保有額は259兆円にも達する。つまり全世帯のうちのわずか2.7%の世帯が364兆円、全体額1632兆円の22%相当分の資産を保有していることになるのだ。
「年収の高い人」ではない

 この値は2005年では1.76%に当たる富裕層以上の世帯が全体額1153兆円の18%相当分を保有していた。わずか15年超の間に1億円以上の純金融資産を持つ世帯及びその保有額はともに約1.7倍に急伸したのである。また超富裕層に限れば、保有額は2.3倍に膨れ上がっているのが実態だ。

 ストックとしてこれだけの資産があれば、必ずしも毎日をあくせく働く必要などないだろう。これらの人たちの多くは株式や生命保険、貴金属だけでなく賃貸用の不動産などを多数保有している。つまり時間と場所の自由を手に入れた人たちなのである。お金持ちというと毎月たくさんの給与所得がある人、つまり年収の高い人、と思いがちだが、日本は所得税率が高く、フローの収入が高くとも、長年にわたって高給取りでもない限り、そんなにストック(金融資産)は形成できないものだ。また給与所得の高い人ほどその収入を確保、継続するために総じて忙しい。暇を持て余すなんてことはないのだ。


サラリーマンの二極化

 フローの収入が頼りのサラリーマンの世界も完全に二極化している。良い学校を出て、内部留保の厚い良い会社に入れば、会社を辞めない限り、恙ない人生を送ることができてしまう。昔と異なり今の職場はパワハラなし、残業なし、有給休暇フル消化、国民の祝日数は世界有数だ。それでいて米国の企業と違って、サラリーマンは労働法に手厚く守られて、絶対馘になんかはならない。高度成長期やバブル期よりもはるかに楽になっているのだ。

 それどころか、政府の要請で給与まで上げてもらえる。これはもうパラダイスだ。コロナ禍でテレワークが推奨されたとき、平日のゴルフ場や釣り船が突然増殖した客で大盛況になった姿は象徴的だ。会社の目が行き届かずにサボるサラリーマンが増えたことも何となくうなずけてしまう。

 WBCを観るために、会社は有給休暇とって休んじゃおう。あるいはテレワークと称してテレビの前で仕事しているフリをしよう、である。
日本人の6人に1人が貧困層

 一部の人たちが楽をして、その人たちに使われる貧しい人たちがいる。厚生労働省の発表によれば2018年の日本の相対的貧困率は15.7%。なんと日本人の6人に1人にあたる約2000万人が年収で127万円以下の貧困層に陥っているのだ。

 ストックで生きる富裕層と、生活すらまともにできない貧困層に分離され、中間層が存在しなくなったのが現代日本である。これはまさにパンとサーカスに浮かれる国民がいるいっぽうで、国の足元が揺らいでいく始まりなのかもしれない。

 チャーチルの名言「資本主義の欠点は幸運を不平等に分配してしまうことだ」が頭に浮かんでくる。

 日本も世界もどうやら行き着くところまで行きそうだ。その先に見えるものがどんな世界なのか、タモリさんがいう「新しい戦前になるんじゃないでしょうか」にだけはしてはならない。浮かれポンチの日本、舵取りは大丈夫なのだろうか。



引用元の記事はこちら(https://news.yahoo.co.jp/articles/6d1bc56ebd6ac33662c3ef6bdb8a0278e2be17b3?page=1)


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