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かかりやすい2大原因とは?

2023年05月08日

50代から増える「帯状疱疹」かかりやすい2大原因とは?

体や顔に水ぶくれをともなう赤い発疹が帯状に広がり、神経痛のような痛みがあるという「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」。どうして50代になるとかかる人が増えるの?そもそも帯状疱疹って何?美容ジャーナリスト小田ユイコが宇土 博先生にお話をうかがいました。



体、頭、顔の皮膚に、突如赤くて水ぶくれをともなう発疹が帯状に現れる帯状疱疹。ピリピリ、チクチクとした痛みがあり、夜眠れないほど激しい場合も。


子供のころにかかった水ぼうそうのウイルスが大人になって活性化!

小田:私はこれまで帯状疱疹にかかったことはないのですが、今後かかる可能性はありますか?

宇土先生:残念ながら、日本人の大人の9割はかかる可能性があるので、小田さんも念頭に置いておいたほうがいいですよ。帯状疱疹は、子供の頃にかかった水ぼうそうのウイルス=水痘帯状疱疹(すいとうたいじょうほうしん)ウイルスが、大人になって再活性化し、水ぼうそうとは違った様相で現れる病気。9割の人は幼少期に水ぼうそう(水疱瘡)に罹患しているので、帯状疱疹になる可能性はほぼ誰にでもあるのです。

小田:私、自分が水ぼうそうになったかどうかの記憶がないのですが……。

宇土先生:私もありません。そういう方は多いのです。感染していても無症状のこともありますしね。

小田:それにしても、子供の頃にかかった水ぼうそうのウイルスが、まだ体内にいるなんて。なんだか想像できないですね。

宇土先生:水ぼうそうのウイルスは極めて頭のいいウイルスで、隠れ上手。症状はおさまっても神経節という末梢神経の神経細胞が集まっているところにもぐりこみ、40年もジーッとしている。忍者みたいにね(笑)。

小田:なぜジーッとしているんですかね。

宇土先生:それは、隠れ家の主が大人になって弱るのを待っているんですよ。若いときに出て行っても主の免疫力が強くて繁殖できない。主が年齢を重ねて免疫力が下がったときが出番(笑)。神経節から出てバーッと繁殖し帯状疱疹になれば、近くにいる、まだ水ぼうそうにかかっていない乳幼児に移り住み、ウイルスは自分の一族を増やすことができる。そういう戦略なんです。ちなみに、帯状疱疹は大人から大人へは感染しません。また、発症から7~10日たつとかさぶたになるんですが、そうなれば乳幼児にも感染しません。

小田:面白いですね。言い方はヘンですけれど、ウイルスも頑張っている。

宇土先生:そう、そんな頭のいいウイルスに負けないよう、人間も対策を立てなければならない。


50代が帯状疱疹にかかりやすい2大原因は「過労」と「糖尿病」

小田:それにしても、なぜ50代になると帯状疱疹にかかる確率が上がるのでしょうか。

宇土先生:免疫力低下の大きな原因に「過労」があります。仕事では責任のある役目を任されたり、専業主婦だった方も子育てが終わって働きに出たり。それも家事や親の介護をしながらのケースが多々。孫が生まれれば面倒もみたりと、疲労がたまりがちな世代なのです。春休みや夏休みに1週間孫を預かり、帰ったとたん帯状疱疹になるのもよくあるケース。帯状疱疹のなりやすさに男女差はありませんが、50代の場合過労になりやすい女性の方がかかりやすい傾向にあります。20代や30代でも過労が続けば帯状疱疹になります。

小田:そういえば、私のまわりでも肉体的にも精神的にも疲れがたまったときに帯状疱疹にかかっている方が多いですね。

宇土先生:もうひとつの原因は「糖尿病」。50代になると、甘いものを食べ続けるなど長年の糖質過多生活や運動不足がたたって糖尿病を発症する人が増えます。糖尿病になると明確に免疫力が落ち、帯状疱疹も発症しやすくなるのです。
神経に沿って広がるから「帯状」に発疹が現れる

小田:発疹が「帯状」に広がるのはなぜですか?

宇土先生:神経に沿って広がるからです。神経節に忍者のように潜んでいた水痘帯状疱疹ウイルスは、神経をつたって皮膚表面に出てきて帯状疱疹を引き起こします。この神経の伝った範囲が帯状に見えるのです。

小田:体や首、頭や顔と、帯状疱疹が現れる場所が人それぞれなのはなぜですか?

宇土先生:帯状疱疹が現れるのは、主に血流が滞っている場所です。たとえば頸椎を痛めている人は、首より上の血流が滞っているので、首、頭、顔に帯状疱疹が現れやすくなります。また腹部によく帯状疱疹ができるのは、運動不足でふだんおなかをあまり動かさず、血流が滞っているから。手足はよく動かすところなので、帯状疱疹が現れにくいんですよ。これは余談ですが、開腹手術をした人は、発症する場所を問わず帯状疱疹にかかるリスクが上がります。開腹手術はそれだけ免疫力を低下させるのです。


帯状疱疹かなと思ったら、すみやかに皮膚科を受診

小田:水痘帯状疱疹ウイルスはヘルペスだと聞きました。私はたまに口唇ヘルペスができるのですが、帯状疱疹になりやすいのでしょうか?

宇土先生:たしかにどちらもヘルペスウイルスですが、種類が違います。口唇ヘルペスがあるからといって、帯状疱疹にかかりやすいということはありません。口唇ヘルペスは神経を麻痺させるウイルス。チリッとすることはあるけれど痛みはそれほどでもない。そのかわり唇に麻酔のようなしびれがあったり、顔面神経麻痺を引き起こすことも。一方、水痘帯状疱疹ウイルスは、神経の「さや」を食べるウイルス。神経は刀のようにさやに覆われているのですが、水痘帯状疱疹ウイルスはこれを食べながら増殖。刀である神経がむき出しになるので、神経痛をともなうのです。

小田:なんだか怖いですね。帯状疱疹にかかったと思ったら、どうすればいいですか?

宇土先生:すみやかに皮膚科にいくことをおすすめします。帯状疱疹と診断されれば、抗ウイルス薬を処方され、1週間ほどで症状は治まっていきます。激しい痛みがあると、整形外科を受診する方がいるのですが、関節などだけを調べて発疹を見落とされ、抗ウイルス薬を処方されずに悪化してしまうことがまれにあります。

小田:帯状疱疹は一度かかったら、もうかからないのでしょうか?

宇土先生:いったん発病すると確かに帯状疱疹に対する免疫は上がるのですが、残念ながら数パーセントは再発。3回罹患したケースもあります。

小田:発疹や痛みを我慢して放っておくとどうなりますか?

宇土先生:気をつけなければいけないのは、人には痛みを記憶する性質があるということ。帯状疱疹を放っておいて痛みが続くと、帯状疱疹後神経痛という少々やっかいな状態に。神経の興奮状態が続き、痛みへの感度が高くなる「感作」という状態に陥り、脊髄や脳に痛みが記憶されてしまうのです。この帯状疱疹後神経痛に対して、西洋医学では治療薬がありません。

小田:帯状疱疹、あなどれないですね!


●宇土 博先生
友和クリニック院長。医学博士。広島大学医学部大学院卒。広島文教女子大学教授、広島大学医学部臨床教授、産業医科大学、米国カンザス州立大学講師、日新製鋼産業医、日本産業衛生学会指導医。1979年、広島市内に職業病の診療所、友和クリニックを開設し、デスクワークで起こる頸肩腕障害や腰痛の予防・治療に当たるかたわら、新経絡治療による帯状疱疹後神経痛、発達障害、認知症、職業性うつ病などの治療に携わる。ウド・エルゴ研究所所長。腱鞘炎予防のボールペン、Dr.Gripの開発者でもある。

●小田ユイコ
美容ジャーナリスト。出版社に勤務後、独立。『eclat』『MAQUIA』『LEE』『BAILA』などの女性誌や、WEBメディアで美容記事を執筆。「美しさは健康から」をモットーに、女性のカラダに関する取材を長年にわたり行う。1965年生まれ。




引用元の記事はこちら(https://news.yahoo.co.jp/articles/806b422f9762bc21fd519b61d813e5fcbed59a57)


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