2020年06月26日
一夜で億万長者に タンザナイト原石を発見の鉱山労働者
一夜で億万長者に タンザナイト原石を発見の鉱山労働者
タンザニアの小規模鉱山の労働者がタンザナイトの原石を2つ発見し、一夜で億万長者となった。この原石は、同国の鉱山省に240万ポンド(約3億2000万円)で売却された。
これまでに採掘された最大の原石は3.3キロだったが、今回サニニウ・ライザーさん(52)の発掘したタンザナイト原石は9.2キロと5.8キロだった。
タンザナイトはタンザニア北部でしか採掘されない、世界でも最も希少な部類に入る宝石。専門家によると、今後20年で埋蔵量のすべてが採掘されてしまう可能性があるという。
緑や赤、紫、青などさまざまな色があり、色や透明度で値段が変わる。
タンザニアのジョン・マグフリ大統領はライザーさんに電話で祝辞を伝え、「これは小規模鉱山労働者になる利点で、タンザニアが豊かなことの証だ」と述べた。
北部マンヤラのシナンジロ地区に住むライザーさんには、4人の妻と30人以上の子どもがいる。タンザナイトの発掘を祝うため、飼っているウシの1頭をほふるつもりだと話した。
■地元に学校などの建設を検討
ライザーさんはまた、手にした資金で地元に投資する計画を明らかにした。
「ショッピングモールや学校を建てるつもりだ。自分の家の近くに学校を作りたい。ここには子どもを学校に連れて行けない貧しい人がたくさんいるので」
「私自身は教育を受けていないが、何でも専門知識に基づいて進めるのが良いと思っている。私の子どもたちには知識をつけて、ビジネスをしてもらいたい」
一方、この変化で生活が変わることはないと語り、今後も2000頭のウシを飼い続けると話した。急に巨万の富を得たものの、それで何か気をつけることもないと語った。
「ここは安全なので問題はない。真夜中に歩き回っても大丈夫だ」
マグフリ大統領は2015年に政権についた際、タンザニアの鉱業を守り、政府の歳入を増やしていくと約束した。
タンザナイト資源の保護のためライザーさんのような小規模鉱山労働者は、政府から認可をもらって採掘をしているが、大企業の鉱山の近くなどでは違法採掘がはびこっているという。
2017年には、世界でただひとつのタンザナイト鉱山とされているメレラニ鉱山の周囲に、全長24キロの壁を作るよう軍に命令を出している。
BBCのサミー・アワミ記者によると、タンザニア政府は昨年、この壁の建設のおかげて政府の鉱業からの収入が増えたと報告している。
(英語記事 Tanzanian miner becomes overnight millionaire )
後を絶たない盗掘被害… 「重要な宝の一つ」糸魚川市名産“ヒスイの原石”を保護【新潟】
1.5tのヒスイ原石、20個の穴 川面露出で盗掘被害
6/24(水) 14:17配信
朝日新聞デジタル
保護されたヒスイの原石=新潟県糸魚川市一ノ宮のフォッサマグナミュージアム
新潟県糸魚川市を流れる青海川にあったヒスイの大きな原石が盗掘の危機にあることが分かり、フォッサマグナミュージアム(同市一ノ宮)が保護した。敷地内で展示している。
青海川の上流にある「ヒスイ峡」は国の天然記念物。問題の原石は下流の水面下にあることが知られていた。だが、昨年あたりから川の流れが変わり、原石の一部が露出。5月下旬、市民から盗掘されそうだと連絡があったという。
保護された原石は、最も長い部分が約1メートル、重さ約1・5トン。全体的に白っぽいが、ところどころにヒスイの鮮やかな緑色が見て取れる。だが、一部は割って盗まれたとみられ、直径2センチほどのドリルの穴が20カ所弱に残っていた。
ミュージアムの小河原孝彦さんによると、大きな原石を破壊するなどして地形を改変する行為は法律に抵触する。そのため、ミュージアムは今回、河川管理者である新潟県の了解を得たうえで、原石をミュージアム敷地内に移した。
小河原さんは「糸魚川だけでなく、日本にとっても貴重な石。盗掘されそうな原石があったら、連絡して欲しい」と話した。(鈴木剛志)
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