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アンモニア燃料を使う次世代船の開発計画も進んでいる(今治造船

2021年03月24日

アンモニアは地球温暖化を救えるか? 既存の発電設備を活用

アンモニアは地球温暖化を救えるか? 既存の発電設備を活用、日本発の脱炭素技術へ

3/23(火) 7:47配信  NIKKEI STYLE

アンモニア燃料を使う次世代船の開発計画も進んでいる(今治造船の工場)

アンモニアを発電の燃料に使うそうね。アンモニアという名前は聞いたことがあるけれど、これを発電で使うと地球温暖化対策になるというのはどういうことかしら。
アンモニア燃料の活用について、石村知子さんと貞弘純子さんが松尾博文編集委員に聞いた。


石村さん「何のために使うのですか」

アンモニアは窒素と水素の化合物です。世界で年間2億トンほど生産され、大半は肥料や工業用です。これを発電燃料に使う取り組みが始まりました。アンモニアを燃焼させても、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)を排出しないからです。

日本を含む、多くの国が2050年ごろまでに温暖化ガスの排出を実質ゼロにする目標を掲げています。日本は石炭や液化天然ガス(LNG)を燃料に使う火力発電が電源の76%を占めます。これを太陽光や風力などの再生可能エネルギーに置き換えていく必要がありますが、自然条件やコストなどの制約から、再エネですべて代替することができないかもしれません。火力発電を使い続ける手段として、アンモニア燃料に注目が集まっているのです。


貞弘さん「どのように使うのですか」

石炭火力やLNG火力の燃料に混ぜます。段階的に比率を上げ、将来はアンモニアだけでの燃焼を目指します。東京電力ホールディングスと中部電力が燃料調達と火力発電事業を統合したJERA(東京・中央)は、21年度から石炭火力の燃料にアンモニアを20%混ぜて使う実証試験を始め、30年度以降に全国の発電所で利用を始める計画です。
関西電力や中国電力、Jパワーなどもアンモニア燃料の活用を考えています。政府は脱炭素実現に向けた「グリーン成長戦略」で、重点14分野の一つにアンモニア燃料を定めました。政府は30年に国内で300万トン、50年に3千万トンの消費を計画しています。アンモニアを発電に使う試みは海外でもあまり例がなく、日本が先行しています。


石村さん「脱炭素には水素利用も有効と聞きます」

その通りです。水素も重要な脱炭素燃料です。実はアンモニアも燃焼には、自分に含まれる水素を使います。にもかかわらずアンモニアの形で使うのは、製造や輸送、貯蔵の方法が確立済みで、既存設備が有効利用できるといった利点があるためです。
水素は運びやすくするため液体にしますが、セ氏マイナス253度の超低温が必要となるなど取り扱いが難しい。いわば「水素の乗り物」としてアンモニアを使うのです。


貞弘さん「実用化に向けた課題は何ですか」

本格利用時には量が膨大になります。日本全国の石炭火力にアンモニアを20%混ぜた場合、今の世界貿易量に匹敵する2千万トンが必要です。

作り方には2つ方法があります。一つは太陽光や風力などの再エネを使って水を電気分解して水素を取り出し、これを窒素と合成する方法。もう一つは天然ガスや石油などの化石燃料から水素を取り出し合成する方法です。化石燃料からつくる場合は、発生するCO2を回収し、地中に埋めて処理するなどの技術と組み合わせていきます。
コストの低減も重要です。実用化には30年までに今の価格に比べて最大3割程度下げねばなりません。大量のアンモニアを安価かつ安定的に生産・輸送するため、中東やオーストラリアなどでアンモニアを生産し、日本に運ぶ検討が始まっています。また、アンモニアは窒素酸化物(NOx)の発生を抑える技術の開発も不可欠です。
一方で、温暖化ガスを出さない電力利用が増えれば、その分発電に必要なアンモニア燃料も増えます。電力を無駄なく使い、省エネにも気を配らなければ、脱炭素を後押しすることにならないことには注意が必要です。


■ちょっとウンチク

 
日本発の脱炭素技術に

アジア諸国は成長を支える電力の供給力整備が課題となる一方、電源に占める火力の比率が全体で8割に迫る。アンモニア燃料は既存設備を活用しながら脱炭素を進める有効な手段となりうる。
産油国や産炭国にとっては石油や石炭を使ってアンモニアや水素をつくれば、地中の化石燃料資源が価値を生まない「座礁資産」になることを回避できる。
日本はかつて世界に先駆けて液化天然ガス(LNG)の大量導入に踏み切り、LNGビジネスを主導する地位を獲得した。アンモニアを日本発の脱炭素技術に育てるには国際的な仲間づくりが欠かせない。(編集委員 松尾博文)


■今回のニッキィ石村 知子さん 大学職員。長い自粛期間だったが、昔好きだった読書を再開できたのは数少ないよい点だった。「『ライフシフト』など、読みたいと思っていた話題の本を消化できています」貞弘 純子さん 京都在住。現在、キャリアコンサルタント資格の試験勉強を進めているところだ。以前部下の相談に乗っていて、「キャリア形成について学びたいと思ったのがきっかけです」
[日本経済新聞夕刊 2021年3月15日付]




引用元の記事はこちら(https://news.yahoo.co.jp/articles/e4245e8add3585cec401e26a16f4c413548ac0a8)


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