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愛知県内の男性に引き取られることになった蒸気機関車「デゴイチ

2022年08月23日

さびだらけ…各地に放置SL 後世に価値どう伝える

8/21(日) 20:04配信

産経新聞

愛知県内の男性に引き取られることになった蒸気機関車「デゴイチ」=1日、滋賀県多賀町(鮫島敬三撮影)

全国各地の公園や駅前などに展示されている蒸気機関車(SL)で、放置されて保存状態が悪い車両について、地元自治体による無償譲渡や解体処分が相次いでいる。SLの現役引退が始まった1970年代、巻き起こったSLブームにあやかろうと、町のシンボルとして自治体などが当時の国鉄から貸与を受けたが、それから半世紀が経過。財政難で維持費用が削られたり、車両のメンテナンスをする人が高齢化したりと状況は厳しさを増している。

【写真】野ざらし状態だったデゴイチ。車体の痛みが目立つ

今月1日、滋賀県多賀町の空き地に放置されていたSLD51形(デゴイチ)のナンバープレートの譲与式が行われた。同町から無償譲渡を受けたのは、愛知県豊田市の男性。「動かせるようにして、次の世代に渡したい」と熱い思いを語った。

このデゴイチが多賀町にやってきたのは昭和51年。レストランや列車ホテルを併設した、関西では初のSLパークのシンボルとして人気を集めた。しかし、わずか数年で廃業。建物と客車は撤去されたが、デゴイチだけが残り、町はJRから譲渡された平成23年から引き取り先を探していた。

デゴイチは約40年、野ざらし状態だったため、車体はさびだらけで色あせ、腐食も進んでいた。4枚あったナンバープレートは盗まれて1枚しか残っていない。医師で鉄道文化財アドバイザーの笹田昌宏さん(50)は「全国でもワーストに近い状態だった」と指摘する。

町にとっては「負の遺産」となっており、久保久良町長は「大切にしてくれる方に引き取ってもらった」と胸をなでおろした。

■財政難で相次ぎ処分

国鉄から貸与されたSLは全国に約500両。当初は歓迎されたはずだが、なぜ持て余される存在になるのか。笹田さんは「SLに情熱を持った世代が高齢化し、若い世代に思いが引き継がれていない」と説明する。現在も良好な状態のSLは、地元ボランティアらによって手入れされているケースも多いという。

また、SLのメンテナンスに費用がかかることも要因だ。福岡県志免(しめ)町は25年、公園に放置されたSL9600形を移設しようと約1300万円の予算案を議会に提出したが、数年に1度、約200万円の補修費がかかることもあり、否決された。結局、約300万円かけて解体されることになった。

しかしその後、九州唯一の扇形車庫を持つ大分県玖珠(くす)町から引き取りの申し出があり、解体を免れた。ボロボロだった姿は修復され、同町の豊後森(ぶんごもり)機関庫公園に展示されている。

多賀町のデゴイチも志免町の9600形も幸運だったが、自治体の財政難で展示が維持できず、処分されるケースは多い。SLに使用されているアスベスト(石綿)の健康被害がクローズアップされたことや、東日本大震災で車体にダメージを受けたことが逆風となり、すでに数十両が解体されたとみられる。

SLの放置や解体を減らすにはどんな手立てがあるのか。笹田さんは「地元の人たちに、SLが後世に残す価値のあるものだと理解してもらう必要がある」と話す。さらに展示方法にも問題があるとして「置いておくだけでなく、子供たちの社会教育、観光振興や地域おこしに役立てるなどの活用法を考えるべきだ」と提言している。(鮫島敬三)


引用元の記事はこちら(https://news.yahoo.co.jp/articles/9fd51f1b9d5dc47a0d91c5842f094632bebb3f62)


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