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え、ドリッパーでこんなに違うの?

2020年01月22日

コーヒーの味はドリッパーで劇的に変わる

 自宅でコーヒーを淹れ始めた人が最初にこだわるのは、ドリッパーかもしれない。安価でいろいろと試せるし、セラミック、金属、プラスチックと素材の種類も多い。しかし、多くの人はドリッパーを見た目やデザインだけで選んでいないだろうか。また味が変わるといっても、なぜ変わるのかを説明できる人は少ないかもしれない。

【この記事の画像を見る】

 しかし、バリスタが素材の違うドリッパーで淹れ分けると、ほとんどの人がすぐに味の違いを理解する。同じ淹れ方でも、ドリッパー1つで驚くほど味が変わるのだ。なぜドリッパーで味が変わるのか?好みに合わせて、ドリッパーをどう使い分ければいいのか?

 テレビで話題沸騰!日本人唯一のワールド・バリスタ・チャンピオンである井崎英典氏の著書『ワールド・バリスタ・チャンピオンが教える 世界一美味しいコーヒーの淹れ方』から、その内容の一部を紹介する(撮影:京嶋良太)。

● 「流速」が濃度感を変える

 今回は、いかにドリッパーがコーヒーの味わいに影響を及ぼすかについて考えてみたいと思います。

 ドリッパーの形状、穴数、リブの差は、お湯がフィルターベッドと呼ばれる粉の層を通過するスピード、いわゆる流速(抽出時間)に影響を及ぼします。

 流速が速ければお湯と粉の接触時間は短くなりますし、流速が遅ければ逆にお湯と粉の接触時間は長くなります。

 したがって、同じレシピを使用して異なるドリッパーで抽出した場合を比較すると、流速に大きな違いが生まれ、その結果コーヒーはまったく異なる味わいになります。

 流速が速くなると、コーヒーの味わいはサッパリと仕上がり、流速が遅くなると、コーヒーの味わいに重さが出ます。流速は抽出液の濃度感に影響すると考えてください。

 すなわち、まとめると次のようになります。

 【濃度感が高めのコーヒー】流速の「遅い」ドリッパーを選ぶ
【濃度感が低めのコーヒー】流速の「速い」ドリッパーを選ぶ

 流速が速い順番に、代表的なドリッパーを並べると、図12のようになります。



 HARIOの「V60」は底面にある抽出口が大きく、リブも長いため、お湯の抜けが良いドリッパーです。お湯の抜けが良い分、淹れ手によって湯量をコントロールすることで濃度感も調整しやすいドリッパーと考えられています。サッパリした濃度感を求めたい人に向いていると思います。

 「コーノ式」も同じく底面にある抽出口が大きいことが特徴ですが、リブがV60と比べて短く、お湯の抜けは比較的遅くなりますので、V60よりも少し濃度感が欲しい、と言う場合にうってつけのドリッパーと言えます。

 「ウェーブ式」の“ウェーブ”の由来は正確に説明するとフィルターを指しています。穴は3つ穴ですが、配置がカリタ・3つ穴式とは異なります。

 3つ穴式は穴が直列に配置されているのに対し、ウェーブ式は円を描くように配置されており、底面はフラットでお湯と粉がしっかり接触するように作られています。

 しかしウェーブ式のフィルターのおかげで、ドリッパー自体とフィルターの接触面が少ないので、お湯の抜けも比較的良いドリッパーです。

 「カリタ・3つ穴式」は前述の通りドリッパーの底面に穴が3つ直列に配置されているドリッパーです。お湯と粉がしっかりと触れ、流速が比較的遅いので濃度感のある味わいが好みの方にはうってつけのドリッパーと言えます。

 「メリタ式」は、世界初のペーパードリッパーを開発した会社として有名なメリタ社が開発したドリッパーです。メリタ式の特徴は、底面の1つ穴です。当然1つ穴ですので、お湯と粉が終盤までしっかりと触れ合った状態で抽出されますので、濃度感のあるコーヒーを楽しむことができます。

 このように同じドリッパーといえど、その形状、穴の数、そして使用されるフィルターの形によって流速が変わり、その結果濃度感や再現される味わいが異なります。図12のドリッパーによる流速の違いを目安にして、自分好みの濃度感(味わい)に近いドリッパーを選び、味作りをしていきましょう。


● ドリッパーの「素材」でも味は変わる

 ドリッパーの素材が、どのように味わいに影響を与えるのか想像したことはありますか? 多くの人は、その見た目や使い勝手、耐久性などを目安に購入していると思いますが、ドリッパーの素材によってもコーヒーの味わいは変わります。

 ドリッパーに使用されている主な素材は、プラスチック、セラミック(磁器)、ガラス、金属です。ドリッパーの素材が味わいに影響を与える理由は、比熱と熱伝導率が主な理由です。

 比熱とは「1グラムの物質の温度を1度上げるために必要なエネルギー“量”」を指し、熱伝導率とは「熱の伝わる“速さ”」を指します。ですので、素材によって温まりやすく、冷めやすい素材が存在し、温まりにくく、冷めにくい素材も存在します。

 プラスチックは最も安価で手に入りやすいドリッパーです。プラスチックは温まりにくい反面、非常に冷めにくい素材ですので、抽出温度を保つためには適した素材とも言えます。その上、耐久性も高いので、私も出張の際や旅行の際によく持参します。

 セラミックはドリッパーで最も愛されている素材の1つです。見た目のエレガントさや重厚さがインテリアとして映えますし「ドリッパーと言えばセラミック」というイメージをお持ちの方も多いと思います。

 セラミックはプラスチックより保温性が高い素材ですが、気をつけるべき点は「重量がプラスチックより重い」ことです。重量が重ければ抽出温度を劇的に下げますので、セラミックのドリッパーを使用する際には抽出前に入念に温めておくことが重要です。

 ガラス素材は比熱も比較的低く、セラミック製の重さの半分程度なので、熱の吸着も起こりにくく、ドリッパーとして比較的使いやすい素材と言えます。見た目もエレガントな素材です。

 金属の比熱は低く、熱伝導率は高いので、すぐに狙いの抽出温度まで到達することができます。しかし、金属製のドリッパーの重量は軽く、プラスチック、セラミック、ガラス製の素材より温度が下がりやすい側面がありますので、あまり長時間の抽出には向いていません。

 きちんと温めて使うなら、やはりセラミックのドリッパーがおすすめです。セラミックのドリッパーであれば、きちんと温めれば保温性も高いですし、抽出温度を保ちやすい素材だと思います。

 抽出時間が約3分程度であれば金属もおすすめです。金属であれば抽出開始時から高温で抽出できますので、高温で一貫して抽出が可能です。




引用元の記事はこちら(https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200122-00222692-diamond-soci)


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