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コメントの書込み より 2024/05/06/ 10:33:47作成 |
(No. 59)
2017/06/08/ 11:24:31投稿 (コメント投稿通知あり) |
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自然と文化・文明 00000057 2015年05月29 自然とは、客観的な物質の世界である。137億年前に宇宙が誕生し、地球も人間も宇宙の森羅万象のほんの一部ということで、自然法則にしたがって発展してきたが、いずれ、消滅するといわれている。 一方、人間社会には、自然法則で、律しきれない、文化・文明があり、いわば、人間精神に基づいている。 たとえば、1万円札は、物質としては紙切れであり、物質的には、紙くずとさして変わらないが、人間社会では、特別の意味を持っている。 このような物質とは、ほぼ独立した文化・文明、人間現象とはなにであろうか? 人間は、コトバを話すことができる。文化・文明は、すべてコトバに起因する。コトバで、人間同士のコミュニケーションが、円滑になり、思考が深くなる。 コトバは、みんながそうだと思っているから、通用する。机はみんなが机が机だと思っているから机であり、一万円札は、みんなが1万円札だと思っているから、1万円札である。 文化・文明とは、みんなの思い込みで成り立つ。思い込みが、崩れると、文化・文明と人間社会が、一挙に崩れる。法制度、経済の仕組み、家族関係などもコトバをベースとして成り立ち、思い込みが崩れると、いつもの晴れた日が続いていた生活も激変する。かってある人が、人類文化・文明は、共同幻想であるといったが、自然との対比の一面をいいえて妙である。 かって、加藤周一は、ある晴れた日に、戦争は始まり、戦争は終わったといったが、自然はなにも変わらないのに、人間の思い込み(文化・文明)である戦争は、天皇の開戦と終戦のコトバで始まり、終わったことをいったのである。 コトバは、ロジックを伴い、自然と文化が、学問の対象になる。 理系と文系の分類が、学部の選択などで、よく使われるが、理系は、自然科学系であり、文系は、人文科学系である。しかし、科学と学問も、人間がコトバを話す動物だからの習性であり、職業生活をはじめ、すべての人間生活も然りである。 地球はいずれ、消滅し、文化・文明も共同幻想だとすると、すべては、空という思想も成り立つ。この思想もコトバあっての話であり、動物には通用しない。 すべての生物の種は、それぞれの独自の世界を作っているが、人類は人類文化・文明が、特徴である。その起源は、コトバを話し出したことにある。なお、コトバと、IT技術は密接な関係にある。 平成27年5月 北村 拓郎 |